書籍名:メインストリーム 文化とメディアの世界戦争
訳 :林はる芽
出 版:岩波書店
一般社団法人コンサートプロモーター協会
サイトTOP>会報誌 ACPC navi>WINTER 2013 VOL. 16>メインストリーム 文化とメディアの世界戦争
会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。
ライブ・エンタテインメント業界人必読!
コンサートプロモーターが今、読むべき本を毎号紹介します。
書籍名:メインストリーム 文化とメディアの世界戦争
訳 :林はる芽
出 版:岩波書店
中西健夫ACPC会長の連載対談でも話題になっているように、近年の音楽業界では「世界進出」について語られることが多い。そんな潮流の中で、世界の文化産業を把握するために格好の一冊が出版された。
著者は前作『超大国アメリカの文化力』で、ハリウッド映画やアメリカン・ポップスの世界に対する影響力の大きさをレポートしたが、ほんの数年でその勢力図が塗り替えられつつあるという。中国やインド、日本と韓国を始めとするアジア諸国、アラブや中南米の国々などの「文化の発信力」が高まり、世界の「文化戦争」はますます激しくなっているのだ。
日本人アーティストにとって、世界進出とは欧米をターゲットにしたものだった。それこそが果てしない夢だった。しかし、現在は「作戦変更」すべきなのだろう。経済成長の著しさと地の利を考えれば、やはりターゲットはアジアになる。そして、その際の第一歩として、ライブの重要性も本書から伝わってくる。「世界進出」はコンサートプロモーターにとっても無縁ではないことがよく分かる。