会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

全国に広がるACPC加盟社は、地元エリアの地域性、これまで歩んできた道程によって、各社のカラーがさまざまに分かれています。本連載では毎号、ACPC正会員社が持つオリジナルのプロモート術、会社を支えるスピリット、そして時には多忙な日々を乗り越えるための「遊び」まで、各社の「独特ポイント」をご紹介していきます。

(株)サウンドクリエーター
〒530-0044 大阪府大阪市北区東天満2-10-19 マークベストビル4F
TEL06-6357-9990
FAX06-6357-9991
URLhttp://www.sound-c.co.jp
代表者代表取締役 鈴置雄三
設立1977年4月30日
業務エリア大阪、京都、兵庫、和歌山、奈良、滋賀

社内にある「もう一つのプロモーター」清水音泉がもたらす「シナジー効果」

サウンドクリエーターの社内。担当セクションにあるデスクに座った太田丈士さん 撮影:小嶋秀雄

いわばライバル

レコード会社が、特定の音楽ジャンルやアーティストを中心に別レーベルを立ち上げることはよくあります。また、一般企業でも「社内ベンチャー」と称して、新たな市場を獲得するための事業を分社化させることはあります。コンサートプロモーターにおいては、同様の例は少ないと思われますが、サウンドクリエーター内に設立された清水音泉は、まさに「別レーベル」。OTODAMA〜音泉魂〜、風雲大阪城音泉、ヤングライオンなどのフェスを手がけ、「先鋭的なロックの匂い」と「脱力系ユーモア」という真逆のカラーを織り交ぜた独自のプロモートを展開する清水音泉は、「本体」であるサウンドクリエーターにとって、どんな存在なのでしょうか。同社取締役の太田丈士さんに伺いました。

太田:清水音泉は、もともと社内別レーベルとして約10年前にスタートしました。そして今年の4月、よりブラッシュアップするために分社化に至りました。「レーベル」といっても、制作部門を分社化させたわけではなく、コンサートプロモーターが社内にもう一つある感じです。
サウンドクリエーターは、コンサートであればロックもポップスもあり、スポーツやサーカスの興行まで手がける百貨店的なプロモーターなんです。そういった幅広さも大事だと思いますが、時としてアーティストのマネージメントやメディアの方々、お客さんからカラーが見えにくくなるじゃないですか。一方で清水音泉はロック色が強いので個性が伝わりやすい。OTODAMAなどのフェスも清水音泉がやっていることが浸透していて、アーティスト側も出演を希望しやすいですし、お客さんからはラインアップがブレないことに対する信頼感も持ってもらえていると思うんです。
代表を務めている清水裕はサウンドクリエーターの役員でもありますし、本体との間には情報共有や人事交流もあります。でも、いわばライバルですね(笑)。お互いの意識を高めることができて、色々な意味でシナジー効果が生まれれば、分社化した意味が出てくると思います。
それと清水音泉の存在は、社員の世代が若くなってきていることに対応する意味もあります。弊社は創業から37期を迎えますが、当然社員はどんどん入れ替わっていきます。もちろんコンサートを企画したい、イベントをやりたいという共通項は全社員にあると思いますが、それぞれが目指すものは世代とともに変わっていきますよね。清水音泉は若い世代をターゲットにした音楽を扱っていますから、社内の世代交代を進めることにもつながります。毎年、新卒を採用する時に、応募してきた学生たちの中で清水音泉への配属を希望する人が増えてきていますから、人事面にも影響があるんです。
もともと弊社は風通しがいい会社だとは思います。例えばアイドルが好きな若い社員がいると、「じゃあ、なんかやれや」となって、イベントを立ち上げることになったりします。結果的に「なに、この赤字!」となることもありますが(笑)、試行錯誤の中からまた新しい別レーベルが生まれればと思いますね。

清水音泉の「本部」は、他のセクションと区切られている「別会社」。
ちょっとしたアイテムに書かれたものも、すべて温泉関連の用語で統一されている


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