会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

全国に広がるACPC加盟社は、地元エリアの地域性、これまで歩んできた道程によって、各社のカラーがさまざまに分かれています。本連載では毎号、ACPC正会員社が持つオリジナルのプロモート術、会社を支えるスピリット、そして時には多忙な日々を乗り越えるための「遊び」まで、各社の「独特ポイント」をご紹介していきます。

(有)エフ・オー・ビー企画
〒920-0997 石川県金沢市竪町8番 中元ビル3F
TEL076-232-2424
FAX076-232-3845
URLhttp://www.fobkikaku.co.jp
代表者代表取締役 杉岡俊和
設立1976年12月13日
業務エリア石川・福井・富山・新潟・長野・山梨
主な自主企画公演百万石音楽祭、PHOENIX ROCK FEST. 他

北陸新幹線開通の好機を活かし地元色を強くした百万石音楽祭

お話を伺った中澤友也さんとオフィススペース。フロアの入口からオフィスの間にはフライヤーが並ぶスペースがある。写真右はそこに立っていただいた第一制作部デスクの塚越早苗さんと安田唯さん
撮影:小嶋秀雄

全国から学んだ運営

2015年3月、北陸新幹線の開通で、東京からのアクセスが約2時間半に。全国有数の観光地である金沢が、今さらに注目されています。この追い風にも乗って動員を伸ばしているフェスが百万石音楽祭(ミリオンロックフェスティバル、以下ミリオンロック)。同地の歴史的な繁栄を示す「加賀百万石」に由来した、このフェスを手がけるのがエフ・オー・ビー企画です。同社の第一制作部の中澤友也さんに、この追い風をどう活かしたのかを伺いました。

中澤:きっかけは10-FEETのライブツアーの打ち上げの場で、彼らがやっているフェス、京都大作戦の話をしている時に「金沢は“小京都”と呼ばれていたのだから“小京都大作戦”をやろうよ」というノリの話から「“小京都”より、金沢だったら“加賀百万石”でしょう。だからタイトルはミリオンロック(百万・石)で」と話が広がって……最初は悪ノリみたいなものでした(笑)。でも改めて考えてみると、新潟に定着したFUJI ROCKは別にして、近年は北陸エリアで大きなロック・フェスが開催されていなかったですし、北陸新幹線開通が迫っているタイミングはチャンスだという気持ちも出てきて、地元で唯一アリーナでのライブができる石川県産業展示館を押さえました。2013年の初年度は3号館だけ使っていましたが、2年目から3号館と4号館に広げ、今年6月に終了した3年目は、2号館を物販スペースとして利用しながら、2つの屋外ステージも加えて合計4ステージ。約2万人の動員までこぎつけることができました。

北陸新幹線が開通した効果は、地元の皆さんとの協力関係が築けたことにも表われていると思います。2年目の開催ができることになった時、開通を意識して県庁や市役所にご協力のお願いに回ったのですが、結果的に金沢の観光PRの一環としてイベントを紹介していただいたり、ご当地キャラクターの「ひゃくまんさん」を会場に登場させるなど、ご当地フェスとしてのカラーが明確になったと思います。そこから地元の洋服屋さんや飲食店さんからも協力の申し出が増えて、どんどんネットワークが広がっていきました。テレビ、ラジオの全地方局からも後援をいただき、ホームページに協力企業のロゴを並べるなど、地域の協力あってのフェスであることもアピールできるようになりました。初年度から“加賀百万石”ならではの面白さは考えていて、会場の外に甲冑を着た武将がいたり、人力車を走らせてみたりはしていましたが(笑)、本当の意味で地元開催の意義を見つけたのは2年目以降だと思います。

始めた頃は全く自信がなかったです。以前は単なるミーハー心で全国のフェスを観に行って、「こんな大きなフェスをプロモーターがやっていいんだ」「スゴイなあ、本当にできるんだ」と驚いていたくらいですから。徐々に真似でもなんでも、自分で学ばないと始まらないという気持ちになって、サウンドクリエーターさんの京都大作戦を、自分の中で勝手に“研修”と位置づけて見に行ったり、ARABAKI ROCK FEST.のジー・アイ・ピーさんの制作のお手伝いをさせていただいたりと、勉強させていただきました。ミリオンロックが3年間続いたのは、全国の諸先輩方のお陰でもあるんですよ。

百万石音楽祭〜ミリオンロックフェスティバル2015〜は、6月6、7日に開催され、「満員御礼」。会場である石川産業展示館は野球場、陸上競技場も併設された西部緑地公園内にあり、野外の感覚も味わえる。展示館は4つあり、野外展示場も。最大キャパは4号館、椅子設置時で4000〜6000


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