会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

全国に広がるACPC加盟社は、地元エリアの地域性、これまで歩んできた道程によって、各社のカラーがさまざまに分かれています。本連載では毎号、ACPC正会員社が持つオリジナルのプロモート術、会社を支えるスピリット、そして時には多忙な日々を乗り越えるための「遊び」まで、各社の「独特ポイント」をご紹介していきます。

(株)ウエス
〒063-8602 北海道札幌市西区二十四軒4条5丁目 5-21 W’Sビル
TEL011-611-1000
FAX011-614-0301
URLhttp://www.wess.jp/
代表者代表取締役社長 小島紳次郎
設立1981年3月
業務エリア北海道全域
主な自主企画公演RISING SUN ROCK FESTIVAL 他

コアなジャンルから新人バンドまで 「最初にライブ」の時代のイベント

お話を伺った(写真左から)岩井隆太さん、若林良三さん、大野圭一さん。自社ビルの地下にはウエス運営のライブハウス、PENNY LANE24がある
撮影:小嶋秀雄

やればいいじゃん

ウエスといえばRISING SUN ROCK FESTIVAL(以下、ライジング)。確かにライジングが看板であることは間違いありませんが、コンサートプロモーターとしてのウエスの仕事の中核は決してライジングだけではなく、規模の大小問わず新たなイベントを立ち上げることにも比重を置いているようです。ウエスを支える考え方の基本を常務取締役の若林良三さんに伺い、具体策をコンサート制作チーフディレクターの岩井隆太さん、番組制作チーフディレクターの大野圭一さんに聞きました。

若林:もともとコンサートプロモーターは、興行を買うことだけではなく、学園祭から大規模なフェスまで、色々なイベントを企画して、お客さんを集め、とにかくアーティストを観てもらうチャンスを作ることで成り立っている仕事ですよね。うちは若手スタッフを含めて、そういった試みに様々な形で挑戦していると思うので、今日は2つの例をご紹介します。

岩井:僕が担当しているのはHAMMER BALLというヘヴィメタル/ハードロック系のイベントです。年1回の開催、2014年9月で3回目(Zepp Sapporo)を終えました。北海道には札幌や北見、帯広などハードロック文化が根付いている地域があって、観客層の中心はOVER 30です。一方である程度の知名度があるバンドが札幌公演をしても、情報が行き届かない面もあって、40代、50代の人達が発散する機会というか、ハードロックが好きなお客さんが集まれる場所を作りたいと思っていました。具体的には、札幌で長いキャリアを誇るバンド、SABER TIGERの方々と「何か面白いことをやりたいですね」という話をしたことがきっかけになり、一緒に運営することになりました。社内の反応は……「やればいいじゃん」(笑)。それがウエスの社風なんです。

大野:僕はFMノースウェーブで番組制作を担当していまして、その流れでノースウェーブとウエスの共催という形で始めたのがIMPACT!です。2011年から半年に1回のペースで開催していて、今年の10月で7回目(KRAPS HALL)になります。HAMMER BALLがベテラン中心だとすると、こちらは真逆で新人がメイン。といっても地元のバンドではなく、東京から道内に新しいバンドを呼びたいというのが狙いなんです。IMPACT!に出演したアーティストが、次はライジングに出られて、道内でワンマンをできるようになることが理想ですね。ライブの模様を録音して、後日番組でも一部流したりしていますが、それをきっかけに若い人達がラジオを聴くようになって欲しいという思いもあります。

若林:ラジオはコンサートの告知をする上でもともと大切なファクトであり、テレビを含め番組制作を手がけている全国のプロモーターは多かったでしょう。でも、最近は時代が変化して、アーティストを最初に知ってもらう場がメディアではなく、いきなりライブという場合も多くなっています。その中でアーティストはいいライブをやってお客さんを獲得しなくてはいけないわけですが、いずれにせよ、大規模ではなくてもHAMMER BALLやIMPACT!の役割は今後も重要になってくると思います。

会場の熱気が伝わる今年のHAMMER BALL(写真左)とFM NORTH WAVE & WESS PRESENTS IMPACT!(Powered By Radio WE!)の様子。
これまでの開催でも自社運営のPENNY LANE24やKRAPS HALLを最大限活用


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