会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

全国に広がるACPC加盟社は、地元エリアの地域性、これまで歩んできた道程によって、各社のカラーがさまざまに分かれています。本連載では毎号、ACPC正会員社が持つオリジナルのプロモート術、会社を支えるスピリット、そして時には多忙な日々を乗り越えるための「遊び」まで、各社の「独特ポイント」をご紹介していきます。

(株)ビッグイヤーアンツ
〒810-0022 福岡県福岡市中央区薬院2-10-10
TEL092-712-1224
FAX092-715-0463
URLhttp://www.bea-net.com/
代表者代表取締役社長 北島匡
設立1979年3月1日
業務エリア九州・沖縄
主な自主企画公演BEA×Zepp Fukuoka presents FX

ワンマンを成功させるためのフェス FXが示す福岡ロックシーンの方向性

個性的な外観のBEAの自社ビルとオフィス内。写真左はデスクに座る長江亮治さん
撮影:小嶋秀雄

小規模・不定期開催

ビッグイヤーアンツ(以下、BEA)が手掛けるロック・フェス、F-Xは2007年より福岡国際センターでスタート。翌年から海の中道海浜公園デイキャンプ場に会場を移し、野外フェスとして3年連続開催されました。残念ながら2010年で休止となりましたが、昨年から「BEA×Zepp Fukuoka presents」と銘打たれたライブハウス型フェス、FXとして復活。この復活劇の背後には、福岡のロックシーンを盛り上げるための、一つの方向性が隠されています。FXを担当するBEAの長江亮治さんが、試行錯誤の中から見つけ出した「フェスを続ける目的」とは?

長江:アリーナや野外という規模感で開催していたF-Xが休止したのは、収支の面でこれ以上続けられなかったからです。ヘッドライナーのバンドが毎年同じ顔ぶれになってしまうことなど、ブッキングの面でも問題がありました。そういった反省を踏まえて、昨年再開した際にZepp Fukuokaの方ともお話して、FXは出演バンドのワンマンライブを成功させることを目的に開催しようと決めたんです。もちろん、FX自体も興行として成功させなくてはいけませんが、フェスへの出演をきっかけにして、東京から来るバンドがワンマンをできるようにならないと、最終的にマーケットが広がっていかないと思うんです。やっぱりワンマンじゃないと、アーティストの本当の魅力が伝わりません。

だからブッキングも、現状Zeppサイズではワンマンができない、またはもう一押しでZeppを満員にできるようなバンドに絞っています。完売できるのであれば、ワンマンをやってもらいたいですから。それと開催時期は毎年、不定期にしたいと思っています。全国のフェスはだいたい開催時期が決まっていて、各アーティストもそれに合わせてライブのスケジュールを決めている状態です。FXはある意味、後回しにしてもらって構わないので、出演バンドの単独ツアーとなるべく重ならない時期に開催できればと思っています。

ここ数年、CDの売上が落ちたことで、プロダクションの皆さんはライブで収益を上げることを目指しています。動員に対する考え方がシビアになったことによって、福岡公演はできないと判断される場合も多くなっています。僕らが「ぜひ、来てくださいよ」と言うのは簡単ですが、実際に福岡まで足を運んで赤字になってしまうことを考えると、無責任な発言はできません。小規模な公演でも、ワンマンを成立させるための方法をプロモーター側も考えていかないと、東京のバンドのライブは福岡では観られなくなってしまう。それをなんとかするための一つの手段として、FXを復活させたんです。

また、数年前からキョードー西日本さんと話し合って、お互いの公演でフライヤーを交換配布する試みを始めています。他のアーティストのフライヤーをまくわけですから、プロダクションからの反対もあると思いますが、「これは九州のルールです」と、なんとか説得したいですね。同じエリアのプロモーターがお客さんを取り合うのではなくて、プロモーションツールを共有することで、九州の音楽シーンを盛り上げていければと思います。

昨年のFX 2013の様子。今年のFX2014は3月22、23日に開催。
2ステージ設置され、DJや飲食のブースもロビーや敷地内を利用して展開される


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