学内最大の教室(片柳研究所KCB101大ホール)が今年度も満員に。大貫妙子さんも講師に加わり、アーティスト/シンガー・ソングライターの立場から学生たちに貴重なアドバイスを投げかけてくださった
ACPCの社会貢献事業の一つ、東京工科大学への寄附講座「メディア特別講義Ⅱ ライブ・エンタテインメント論」は、3年目を迎えた2009年度(2009年9月〜2010年1月/全13回)も好評のうちに無事終了しました。毎年、講師として参加いただいている松任谷正隆さんが同校の客員教授に就任するなど、ACPCと東京工科大の協力関係はより密なものになっていますが、一方で新講師陣を迎えてカリキュラムもバージョンアップするなど、新たな面も見られた3年目になりました。(資料・写真提供:東京工科大学・メディア学部)
ライブ・エンタテインメントの最前線を反映させて進化する講義ラインアップ
今年度、新たに講師として加わったのは、岡村秀夫さん(トムス・エンタテインメント)、福井健策さん(弁護士)、山本たかおさん(テレビ朝日)、後藤由多加さん・高橋康浩さん(フォーライフ ミュージックエンタテイメント)、大貫妙子さん(シンガー・ソングライター)の計6名の方々。新講師陣の顔ぶれを見ただけでも専門分野は様々であり、ライブ・エンタテインメントという概念が年々広がりつつあることを感じさせます。これは現在、ACPC加盟社の業務が幅広いジャンルに渡っていることにも関連していると思われ、まさに本講義のカリキュラムが「ライブ・エンタテインメントの最前線」を反映させて進化していることを示しています。
一方、前号で東京工科大学客員教授への就任をお伝えした松任谷正隆さんなど、3年連続でご登場いただいた方の講義では、学生たちがリラックスして講義に臨む姿も見受けられ、積極的に講師に質問をするなど成長も感じられました。また、講義の初回で山崎芳人ACPC会長や、講義のオーガナイズも担当する反畑誠一ACPC理事が、ACPCの組織概要とライブ産業の全体像をしっかりガイダンスすることで、学生たちに「基礎学力」が養われてきたことも確かです。新たな講師陣の登場がカリキュラムを進化させ、「年間レギュラー」化した講義では学生たちの成長をゆっくりと促す。2つのベクトルが、3年目を迎えた東京工科大学寄附講座で、とても良い循環を起こしているといえるでしょう。
このような理想的な環境をともに作ってくださっている、佐々木和郎メディア学部教授を始め大学関係者の皆様に改めて感謝いたします。