会報誌 ACPC naviライブ産業の動向と団体の活動をお伝えします。

情報共有と再発防止

一方でビジネスとしての側面を検証していくと、決して安定しているわけではないというか、エッジを歩いているような感じも伝わってきます。運営面や安全面、マネタイズの部分もそうです。数多くの観客が集まり、ライブで何らかのトラブルが起きた場合、アーティスト自身のイメージにマイナスになってしまう懸念もありますので、リスクも高いといえるでしょう。細かいことを含めて現場で起きている様々な問題が、業界全体に共有されていない実情をすごく感じますね。

例えば安全面に関することを誌面で取り上げる場合、起きてしまった事故について、あくまで再発防止のために情報を共有することがとても重要だと認識しています。なぜ事故が起きてしまったのか、ケガを負った方をどのように搬送したのか、現場に誰が立ち合ったのか、事実をきちんと伝えていきたいと思います。このアーティストのライブで、こんな事故が起きました……で終わりにするのではなく、もし、こんなことに気を付けていれば、事故やトラブルを回避できたかもしれないという点を共有したい。誌面でそういう場を提供できれば、我々も再発防止のお役に立てるんじゃないかと考えているんです。

今、最も大きな問題になっているチケットの高額転売については、こちらから何か動くというよりも、ACPCの皆さんが関係諸団体やアーティストと連携して実施している施策を、広く伝えていく役割が担えればと思います。解決に向けた道を歩んでいくために、進捗状況の確認は適宜やっていったほうがいいですし、私達にもできることがあると思っています。現在は、誰かが自分で買ったチケットを1枚か2枚転売して何万円か儲けるレベルではなく、大量購入、大量転売が当たり前になっており、そのアーティストのライブを本当に観たいと思っているファンの手元にチケットが届かない状況になっているようですので、早急に手を打つ必要があることは間違いありません。だからこそ業界全体への情報拡散・共有のサポートができればと思います。


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