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前号よりスタートした連載「naviARENA」。ACPCからのご報告、音楽業界の最新ニュースをお伝えしつつ、広く皆様からもご寄稿いただければと考えています。
ACPCと会員社の方々のコミュニケーションが広がる情報アリーナを目指します。

大阪厚生年金会館 落札者決まる

落札用途・目的は「分譲マンション及びホール」となっているものの、現状ではホール機能の存続は未定。今後も存続に向けての活動は継続されます。

 10月15日、年金福祉施設の整理を行う独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)」が実施する入札が行なわれ、大阪厚生年金会館がオリックス不動産株式会社に36億円で落札されました。これは愛知厚生年金会館(約65億円)のケースと比べても想定外の安価といえます。11月13日にはオリックス不動産が大阪厚生年金会館の正式な落札者として、RFOのホームページ(http://www.rfo.go.jp/index.html)に掲出されました。

 今回の入札はホール機能の存続等が条件とされたこともあり、RFOホームページによればオリックス不動産の落札用途・目的は「分譲マンション及びホール」となっています。

 現時点で確定している事項は決して多くはなく、現会館がそのまま運営されるかどうか、また、建て替えに関しても現時点では未定。これから大阪市、地元住民、芸術文化団体及びコンサートプロモーターがオリックスと話し合いをすることになります。2010年3月の現会館閉館後も2013年まで現ホール機能を存続できるように、そして大阪から2000席以上のホールが消えてしまう危機的状況を避けるべく、ACPCでもサポートを続けていくことをご報告します。

六本木スプラッシュ

全栄企画が運営を担当

 ライブから各種イベント、パーティーやセミナーまで多目的に利用できるスペース、スプラッシュ(六本木)の運営をACPC会員社である全栄企画が手がけることになりました。同スペースはライブの場合、テーブル席で100名、スタンディングで140名の収容が可能。ステージと客席が近く一体感があり、レストランが併設されていることで飲食も充実しています。都内では珍しい、コンサートプロモーターが運営するライブスペースとして、スプラッシュがどんなエンタテインメントを目指していくのか、次号で詳しくご紹介する予定です。お問い合わせは全栄企画(03-6406-0607)まで。http://www.splash-go.com/

松任谷正隆氏

東京工科大メディア学部 客員教授に就任

10月27日、ACPC寄附講座の講義を終えて、学生たちに囲まれる松任谷氏。
写真前面左は佐々木和郎メディア学部教授
(撮影:小嶋秀雄)

 松任谷正隆氏(音楽プロデューサー/雲母社代表取締役)が、10月より東京工科大学メディア学部の客員教授に就任しました。

 松任谷氏は、本誌既報通り、ACPCが提供する寄附講座「メディア特別講義II ライブ・エンタテインメント論」の講師の一人として、2007年10月に初めて同校の教壇に立ちました。松任谷氏は学内での講義にとどまらず、自身がプロデュースする松任谷由実さんの苗場コンサート『SURF&SNOW IN NAEBA』に学生たちを招き、実際の仕事の現場で「コラボレーション」するという画期的なスタイルのカリキュラムを実現させました。

 こういった松任谷流の「現場主義」が、同校の理念である 「実学主義」とまさに一致し、ACPC寄附講座が3年目を迎えた今年、今回の客員教授就任が発表されました。就任後はこれまでの実学教育への協力だけではなく、同校とともに楽曲のデータ検索やインターネットライブの研究も行なっていくそうです。なお、例年通り松任谷氏も講師として参加した2009年度のACPC寄附講座については、次号で詳しくお伝えする予定です。

コンサート業界への個人的見解

プロの「仕事人」になるために佃篤英(ビッグイヤーアンツ)

ACPCの役員だけではなく、広く会員社の方々にも寄稿いただく「VOICE」のコーナー。今回、原稿を執筆いただいたのは(株)ビッグイヤーアンツの佃篤英さん。ご自身がコンサートプロモーター、イベンターという仕事を選んだ理由、現在の仕事に対する基本的な姿勢に触れていただきながら、これからコンサート業界が辿っていく道への懸念、そして解決への糸口を探った一文です

24歳で芽生えた自主性「プロの集団」を目指して新しい挑戦、日々前進

 まずはイベンターという音楽とユーザーをジョイントする職種を開拓して現在に至る、各地区の諸先輩方におこがましいですが敬意を表したいと思います。

 私がイベンターという仕事に携わったのは、ライブが観られる、音楽を聴くことができるという単純な理由からでした。しかしながら現実は、想像とは遥かに違う一連の作業の繰り返し。移動、宿泊、ケータリング手配等、音楽とは全くかけ離れたことばかりでした。

 一心不乱に打ち込んで現場をこなしつつ2年が過ぎた24歳の時に、初めて自分の担当アーティストをもたせていただくことができました。この頃から自主独立し、毎年仕事に対する考え方が変わり始めました。

 担当アーティストへ対する九州地区、福岡での役目を担っていくものとして、諸先輩方が作り上げてきたアーティストとユーザーをジョイントする、決して損得や自分のためには仕事をしない、すべてのカルチャーに対し消費者よりも多くの情報をもつ、画一化したやり方でなく一人一説をもつ、などです。

 担当アーティストに対する考え方も個々で全く異なると思いますが、新人に対しては限界の先にある潜在能力を引き出すことを常に考えております。具体的な場合もありますし、抽象的な場合もあります。厳しい発言もあると思いますが、アーティストの気持ちを考慮して対応するようにしています。

 また、どのような世界でも同じでしょうが、失敗しても新しいことにチャレンジをすることが、後のやりがいや面白さに至り、繁栄につながると信じています。より高いモチベーションで仕事に望むためにも必要な要素ではないでしょうか。

 コンサートは、自分の中のスター、次世代のスターを作り出し、ファンの方々を非現実的な世界へと導くことができる素晴らしい仕事だと思います。ですから各都市で仕事の術を備えたプロの集団を作れるよう

避けられない市場の縮小「現実」を把握しながらより具体的な高い志を

 もちろん現実もきちんと把握していかなくてはなりません。この業界に対する個人的見解ですが、プロアマの垣根の曖昧な業界ですし、音楽が好きという思いで就職した私の22歳の頃とは違う、安定した一企業として入社した若年層の方には申し訳ないのですが、以前に比べると確実に市場は縮小し、この先もさらに縮小する流れを早めにシミュレートする必要があるのではと考えております。

 コンサート業界のトータル動員数、売り上げはともに右肩上がりですが、リピーターが多く単純に市場が広がったとはいえないでしょう。コンサート1本に対する利益率低下に対し、人動力は大きくなる一方です。利益と稼働時間を相殺して考えても、決して喜ばしい結果ではないはずです。現状とこれから先を踏まえて、今一度皆で考えるべき時ではないでしょうか。

 他種大手企業が合併淘汰されるなか、我々に関連する職種の企業は細分化していく傾向にあります。独立や起業した方々の思想に上記のヒントがあるのかもしれません。

 信頼を置かれる人材は、苦労をして手にした財産や成功体験を重ねる努力を惜しまないし、他人に見せることも自慢することもしないでしょう。私も常に初志貫徹の気持ちを念頭に置いて、これからはより具体的な高い志を掲げていき頑張ってまいります

つくだ  あつひで氏
WINTER 2009 VOL.05
第6回東京アジアミュージックマーケット [活動報告]
すべてのジャンルに「ライブ」あり [特集]
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