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ACPC 20年目のリスタート

山崎芳人新会長の就任インタビュー

普段、山崎会長が仕事をこなすキョードー東京のデスクにて 撮影:柴田和彦

設立20周年イヤーの団体運営の方向性とは?

 会員社の皆さんには既にご案内していますが、去る6月11日に平成20年度通常総会が開催され、任期満了にともなう役員改選が行なわれました。その後、新たな顔ぶれになった役員による理事会で山崎芳人新会長(キョードー東京代表取締役)が誕生。山崎会長はこれまでも副会長としてACPCの団体運営を支えてきた一人ですが、新会長としての抱負を改めてインタビューしてきました。(通常総会のご報告、新たに理事に加わった方々のご紹介は次ページに掲載しています)

ライブ・エンタテインメントが重要になった今だからできること

ACPCの団体運営について、会長としてどのような抱負をおもちか、まずお聞かせいただけますか。

山崎: 最近、実感しているのは、日本の文化の中で、ライブ・エンタテインメントが以前にも増して重要なポジションを占めるようになってきたということです。かつてライブやコンサートは、レコードやCDのプロモーションの一環とされていた時代がありましたが、現在は間違いなくアーティストの芸術活動の中でも大きな役割を担っていますし、CDやDVDなどのパッケージ・エンタテインメントと双璧を成しているといっていいでしょう。ライブ、実演というのはパフォーマー/アーティストにとって原点ですから、私は現在のような状況が本来の姿だと考えていますし、だからこそコンサート・プロモーターという存在もより輝いていくことが充分可能だと思います。逆に言えば、それだけ責任が重くなるわけですから、ACPCの内部でもコンサート・プロモーターの役割とは何かということを、改めて真剣に考えていかなくてはいけないでしょうし、ライブ・エンタテインメントのサポート団体として真摯に取り組んでいきたいと思います。

ACPCは団体設立20年、社団法人化されて18年という歴史を重ねてきましたが、そのことについてはどのようにお考えですか。

山崎: もともと20年前に設立された際は、ACPCはフォークの時代に誕生した国内アーティストのコンサートを手掛ける会社の集合体だったと聞いています。それから20年が経ち、現在の会員社には様々なジャンルの音楽を手掛ける会社もありますし、海外アーティストの招聘、演劇やスポーツのプロモートも事業の一つとしている会社もあります。日本のライブ・エンタテインメントをより素晴らしいものにしていこうという共通の目的をもったメンバーが揃い、ポピュラー・ミュージックのコンサート業界をトータルに代表する団体に成長しました。ここまでACPCが発展してきたのはニュートラルで蓋然性をもった社団法人であるという点が大きいと思いますし、だからこそ音楽業界での発言力が維持できているのだと思います。  とはいえ20年といえば、ようやく大人の仲間入りをした成人1年生ですから、これからもより業界内でのポジションを高めていく努力をする必要があると思いますし、音楽ファンの皆さんにもコンサートを主催する立場としてもっともっと存在感をアピールしていきたいと思います。それにはもちろん、観客の皆さんがより楽しみやすくて、感動できるコンサートの形を常に模索し、音楽からサムシング・エルスを得ていただくための環境を整えなくてはいけないでしょう。観客を重視したコンテンツづくりに、日本人の生活の一部となるようなライブ・エンタテインメントづくりに、団体としても寄与していきたいと思います。やっぱり、コンサートが終わったとき、お客さんの笑顔を見るのが私達の一番の喜びですからね。……なんて、ちょっとカッコいいことを言い過ぎた気もしますが(笑)

ACPCにとって、会員社の皆さんを一つにまとめていくための、共通の目標はどんなことにあるとお考えですか。

山崎: 著作権使用料についてのJASRACとの団体交渉など、具体的なACPCのアイデンティティもありますが、精神面では「みんな音楽が好きだよね。この業界を発展させていかなくちゃいけないよね」といった、ゆるやかな共通認識のもとに団体としてまとまっていければと思います。もちろん、その結果、マーケットが拡大して、会員各社が少しでも潤っていくことも大切ですしね。  私達の仕事は、何か公的な資格が必要なわけでもないですし、専門的な技量をもっていることが前提になっているわけでもありません。頭の中のイマジネーションを広げていけば、私のような年齢になっても、まだまだ仕事に楽しみを見いだすことができるわけです。会員社の若いスタッフの皆さんに、この業界の未来が明るく見えるようにしていくことも大事ですよね。

『日本人の生活の一部となるようなライブ・エンタテインメントづくりに、
団体としても寄与していきたいと思います』

 1971年、大学時代よりアルバイトをしていた(株)キョードー東京へ入社。アメリカ軍キャンプでの公演から始まり、海外アーティストの国内ツアー・マネージャーや、販売、宣伝などの興行全般を経験。 84年、米WILLIAM MORRIS AGENCY社との共同プロジェクトの担当となり、本場のエンタテインメント・ビジネスの神髄に触れる。その後は、様々なジャンルの音楽を手掛け、ロックではバックストリート・ボーイズ、ポール・マッカートニー公演、クラシックでは「ボストン・ポップス」などを成功に導く。さらには、ブロードウェイミュージカルの出資招聘及び上演権獲得による日本語プロダクションのプロデュースを行ない、ミュージカルの代表作には、「シカゴ」「フォッシー」「レント」「ブラスト」「キャバレー」などがある。 2000年3月より代表取締役。

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